頚部にある交換神経節の一部位である星状神経節近傍へ低出力レーザー照射療法(LLLT-low reactive laser therapy)を行う事により、かゆみ、発赤、皮疹の面積などを改善、抑制することを目的とする療法です。
ペインクリニックでは星状神経節に麻酔薬を注射し、交感神経の働きをブロックしてしまう星状神経節ブロック(SGB療法)という治療法があります。
星状神経節ブロック療法はペインクリニックで最も多く用いられる神経ブロック療法の一種です。
星状神経節には、頭、顔面、首、肩、腕、胸、心臓、気管支、肺などを支配している交感神経(自律神経の一種)が集まっており、交感神経は体の色々な臓器や器管の働き
を自動的に調節してくれる自律神経の一つです。
星状神経節ブロック療法は、局所麻酔薬でのどにある交感神経を一時的に遮断(ブロック)し、本来持っている自然治癒力により病気や症状を改善する画期的な治療方法です。

星状神経節ブロックの作用機序は、人に本来備わっている自然治癒力(恒常性維持機能=ホメオスタシス)を賦活し、治癒に導くものであり、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患には星状神経節ブロック療法が有効であると考えられております。
近年、この星状神経節ブロックと同等の効果が低出力レーザーによる星状神経節近傍照射療法によっても得られる事が確認されています。
人間の体はストレスを受けると自律神経の交感神経が興奮して血管が収縮します。そうすると、酸素や栄養素を運ぶ血液の流れが悪くなり、様々な痛みや体の変調を訴えるようになります。
アトピー性皮膚炎の患者様の中には、成人型にみられるようなストレスが引き金となって発症している方も少なくありません。ストレスは自律神経の乱れを引き起こし、特に交感神経の働きが過剰になってしまいます。交感神経が過剰に働くと、さらにかゆみや発赤、皮疹の症状が悪化し、またストレスが強くなるといった負のスパイラルが生じてしまいます。このスパイラルを解かない限り、アトピー性皮膚炎の自然治癒は難しいと考えています。
星状神経節照射を受けると交感神経の興奮が緩和され、血流量が増加して免疫力や自然治癒力が高まり、痛みやアレルギー症状も改善します。結果として、精神的にも安定し、不眠の改善やストレスから患部をかきむしるといった症状の改善も見られます。
当院では左右の星状神経節近傍に、片側5分間ずつの計10分間の照射を行っています。治療頻度は症状にもよりますが、原則として週に1〜2回を目安としておすすめしています。
 |
|
|
局所にレーザーを照射することにより、患部の血流が改善し、かゆみや発赤の原因となる化学物質を除去するとともに、局所での新たな化学物質の産生力を低下させます。
また、この化学物質と結合してかゆみや発赤を引き起こす末梢受容器の結合力低下させ、その興奮性も低下させるのです。さらに末梢神経にも作用し、不要な刺激を抑制するとともに、血管を拡張させて自然治癒力を高めてくれます。
その結果として、かゆみや発赤の軽減、患部面積の減少などが期待できます。

|
 |
|
|
当院で使用している低出力レーザー機器(メディレーザーソフトパルス10 持田シーメンスメディカルシステム社製)は、現在のところ、その刺激が他のレーザー機器より体内深部にまで到達する事が確認されています。
この効果により、東洋医学的なツボに照射することで東洋医学の鍼灸療法に通じる側面もあり、ツボ刺激を現代医学における理論と最新機器を用いておこなうようなものとも言われています。
新潟大学医学部名誉教授・阿保徹医師らが提唱し、最近注目されている「自律神経免疫療法」という、手足の爪の生え際にあるツボや頭頂にある百会というツボを刺激し、自律神経のバランスを整える療法も、このレーザー機器で効果的に行えます。

|
 |
診療内容一覧に戻る
|